ジリージリー目覚ましの音が鳴る、朝は嫌いだ。眠たい目を擦りながら、顔を洗い、歯磨きをする。
「うっしっ」新しい仕事と20代後半でのらりくらりしている訳にはいかないと思い、自分で考えてさがした仕事だ。
「頑張るぞ!」
僕は期待と興奮で胸を踊らしていた。
その勢いに乗り、会社のドアを開けた。
「おはようございます!」
周りには、年配が多くみられた。
僕は派遣の時によく話していた、同年代ぐらいのひと達と会話を楽しんでいた。
朝礼がおわり、リーダーらしき人かが近いてくる。
リーダー「工場勤務はしたことある?」
「はいっ!ありますっ」
リーダー「じゃFB、アングル分かる?」
「分かりません?」
露骨に嫌そうな顔をする。
リーダー「溶接はしたことある?」
「あっありません」
また露骨に嫌な顔をする、かすかに聞こえるか、聞こえないぐらいの声で「使えねーな」
僕は心の中で「この人使えねーって言ったよな・・・」勘違いだよなと言い聞かせこの場を紛らわした。